敬愛高等学校

いのちを見つめ、
共に生きる「敬愛」の心。

　鎮西敬愛学園は、1925（大正14）年に創立され、今年100周年を迎えます。これまで、たくさんの有縁の方々に支えられて今日を迎えることができましたことに、深く感謝申しあげます。
　今、世の中はめまぐるしいスピードで変化を続け、それに伴って私たちの生活環境も価値観も考え方も大きく変わりました。特に近年の情報通信技術（ICT）の発展は、私たちの生活に劇的な変化をもたらしています。これから私たちは、さらに激しく移り変わるであろう予測困難な未来に向かって歩んでいかなければなりません。

　このような時代だからこそ、時々に自分自身のいのちのありようや生き方を見つめ直す時間を持つことが大切なのではないかと思います。
本校が創立以来大切にしてきた仏教の教えは、鏡に譬えられます。日頃私たちは、鏡を見ることで、自身の姿を確認します。鏡を見ると言うことは、鏡に写し出された私の姿を知ることを意味します。つまりそれは、自分自身をあるべき姿に正していくための行為です。
　しかし、自分自身の心の様子やいのちのあり方は目で見ることができません。目には見えないから、それを写し出すための鏡を持つことが求められます。その鏡が仏教の教えです。仏教の教えを通して、改めていのちのありように思いを寄せてみると、あらゆるものがお互いに関わり合い、支え合って存在していることに気付かされます。

　仏教の教えに照らされて明らかになる私のいのちの姿を知るからこそ、他者を敬い、他者と共に生きていこうとする生き方が生まれるのです。それが、本校の校名でもある「敬愛」の心です。
一人ひとりがかけがえのない尊い存在として、お互いに敬愛し合うことによって、それぞれのいのちが、そしてそれぞれの人生が豊かなものになっていきます。人生において一度きりの貴重な日々を大切に過ごしましょう。